実践英会話教室21
Indian summer (小春日和)
晩秋から初冬にかけてみられる穏やかで暖かい天候のことを小春日和といいますが、英語にもそうした天候を指す言葉があります。「 Indian summer 」です。
なぜインディアンサマーと言うのでしょうか。
語源は18世紀後半、植民地をめぐる争いが行われていた頃の北アメリカ。 アメリカンインディアンは、入植者に奪われた土地を取り返すための襲撃の時期を決めるのに、雪が降ったり、底冷えして霜が降りたあと暖かくなることが見込まれる時を選んでいたそうです。
そうすれば、溶けた雪や氷が地面をぐちゃぐちゃにして自分たちの足跡を消してくれ、追われることがなかったからです。
アメリカの辞書でIndian summer を引くと「晩秋の、暖かく乾燥した霞のかかった気候」とした上で、
「 "usually after there has been a sharp frost " = 通常、分厚い霜が降りたあとの暖かさを指す」
とあります。
寒い時期にやってくる暖かい日という意味では小春日和と同じですが、北米は雪深いですし、こうした語源もあって「雪や分厚い霜のあと」ということになるのでしょう。
ちなみに語源はアメリカであっても、イギリスでもインディアンサマーという言葉は使われるとのこと。イギリスでの意味を引くと
「 "unseasonable warmth and sunshine in late September, October or November " =9月末 ~11月の季節はずれの暖かさと日差し」。
日差しがある、ということをわざわざ明記するところが、天気の悪いイギリスならではですね。